蔦七沼ウォーク
2019年5月
道の駅ふたついから酸ヶ湯
道の駅ふたついは車中泊に良い駅だった。ゴミ箱はなかったが、トイレも綺麗だったし自転車やバイクで旅する人が横になれるような畳の小上がりも24時間施設内にあった。
今日は蔦温泉を目指してまだ少し雪を被った岩木山を眺めながらの気持ちのいいドライブ。酸ヶ湯温泉の辺りでは春の雪がまだかなり広範囲に残っており道路の上は雪解け水が流れていた。
初めは気がつかなかったが、ふと道路脇を見ると解けた雪の草むらには沢山の水芭蕉が咲いる。冬には3メートルの積雪があるという酸ヶ湯でも春が訪れていた。
蔦七沼ウォーク
酸ヶ湯から明るい光の降り注ぐ新緑のブナ森の中の道を蔦温泉まで降りて行った。蔦温泉ビジターセンターに車を停め7つあるうちの6つの沼の周りを歩くプランだ(残りの一つ、赤沼は少し離れ過ぎているので今回は見送り)。素晴らしいブナの森の中の2.8kmコースである。
沼はそれほど目を見張るほどのものでもないが、いくつかの沼はターコイズ色に輝いていた。ほとんどの場所は草が生い茂り、葉や水草などが詰まって湿地になっている。
この辺は鳥獣保護区で自然のままにしてあるらしい。ただ秋には蔦沼に映る紅葉の美しさを見に多くの人たちや写真家が訪れると言う。
まだ季節も初夏だというのに恐ろしくたくさんの蝉のコーラスに驚いた。5、6月に盛んに鳴く特別な春蝉だ。
蛙は沼のほとりでいつものように鳴いていたが鳥の声は聞こえず一羽も見る事ができなかった。
蔦温泉
蔦七沼ウォークの後は蔦温泉に。ここはとても有名で千年の湯とも言われるが火曜の午後2時半では入浴客は誰もいなかった。
伝統的な温泉で蛇口などはなく木桶でお湯を汲んで体にかけるという具合だったが前回伺った時とは異なりシャワーや石鹸、シャンプーが備わっていた。
木造りの湯船は深くやや熱めで底板の間から時々湯玉が湧いてきて地球の息遣いを感じる。体をキレイにするというよりはお湯を愉しむという温泉だ。
*蔦温泉 ; 800円 / 大人
道の駅なみおか アップルヒル
蔦温泉に入った後再び酸ヶ湯に戻りそれから黒石市を通って道の駅なみおかまでのドライブ。この駅は夏にねぶた祭りを見にきた時にもお世話になったところである。
駅の後ろには林檎の果樹園が広がる手入れされた丘があり、そこを登っていくと展望台がある。その展望台の上からは通ってきた酸ヶ湯方面や沈んでいく夕日や岩木山など360度のパノラマを楽しむ事ができる。気持ちの良いところだ。
The author is a long term resident of Japan who has and continues to travel the country extensively. Avoiding highways where possible, the author has driven from Kagoshima in Kyushu to Wakanai in Hokkaido covering 20,000 plus kilometres and counting.