親不知ウォーク、日本アルプスが日本海に出会う
2019年5月末
旅は昼食後に中国道に乗って始まった。長くスムーズなドライブ後 夜9時に加西SAにたどり着き今日はここまで。中国道はいつもの様に通る車も少なく暗くなってからは虫が雨のようにフロントガラスにぶつかってきた。
翌日は32度の気温の中、相変わらず空いている高速の長いドライブを続けた。こんなに空いているのにスピード制限は80キロ、場所によってh60キロのところもあるのはなぜだろう。
親不知
滑川ICで高速を降り国道8号を親不知に向かった。親不知観光ホテル近くの「天剣コミュニティ広場」に車を駐めて歩いてすぐの天剣断崖黎明展望台に向かう。
コミュニティ広場は無料の駐車場だが気をつけて探さないと見つけにくいかもしれない。親不知観光ホテルを目指しながら探すのが良いだろう。
展望台からは崖にへばり付いている国道8号線や海上から立ち上がっている北陸自動車道が見え、その苦労と技術にしばし感動。
松尾芭蕉もこの場所を訪れたとか。明治時代までは崖下の波打ち際を歩かなければならないとても危険な道で、親子でもお互いを気遣う余裕がないと言うと事から親不知と呼ばれたと言われている。
明治になって道が開かれ、その後の技術の発展とともに鉄道も通るようになり、旅人にとってはずいぶん安全で楽になったものだ。
明治時代のレンガトンネル
展望台からしばらく歩くと結構急な下に降りる道があり、林の中を降りたところに煉瓦のトンネルの入り口がある。この古い鉄道トンネルは長さが大体660mで、1953年に役割を終え新しい鉄道はもっと内陸側に作られた。古い鉄道のいくつかの所はまだ残っていて この明治時代の煉瓦のトンネルもその一つだ。
トンネルの中は暗いが入り口に懐中電灯が置いてあるのでそれを点けてトンネル内を歩くことができる。使った懐中電灯はトンネルの反対側に返す箱が置いてあった。暑い日でも暗いトンネルの中はとても涼しかった。
芭蕉の海岸
トンネルの反対側(おそらくは東側)に出て、また急な道を登っていくと駐車場に戻れる。距離は2kmしかないが大体1時間ぐらいの周遊ウォークだ。
駐車場に戻らずに急な階段を降りていくと石ころだらけの海岸に着く。そこが江戸時代の旅人が通った道。この断崖と日本海の間の15kmも続く細い海岸道を歩かねばならなかったとは。
ここに降りれば昔の断崖下の道を行く怖さを感じる事ができる。ただアスファルトで出来た国道8号線もかなりのスリルがあると思うのだが。
道の駅 うみてらす名立
親不知から道の駅うみてらす名立に向かった。この道の駅は温泉、ホテル、鮮魚市場、プール、海鮮の美味しそうなレストラン、そして風車まで揃った大きな道の駅だ。ただし風力発電の風車は修理中だったのか燕が巣作りをしていた。
広い駐車場と歩き回ったり座って冷たいビールを飲むことのできる緑のスペースがあり車中泊には良いところと言える。ただ建物や周辺の海岸壁などは古いコンクリートだらけで景観的には少し残念。
*名立の湯ゆらら;大人700円
The author is a long term resident of Japan who has and continues to travel the country extensively. Avoiding highways where possible, the author has driven from Kagoshima in Kyushu to Wakanai in Hokkaido covering 20,000 plus kilometres and counting.